cs60の施術に於いて、故意に痛みを出す施術の危険性と、強い施術ではなくとも同等或いはそれ以上の効果を引き出す方法と理論(その2)

CS60とは

強い施術をしない理由

また、強い施術をしない理由として、以下のことを挙げます。
①筋肉(筋原繊維)の損傷防止
②ファシア(結合組織)の損傷防止

【①筋肉の損傷防止】

筋肉は強い圧力を受けると筋肉挫滅や部分断裂をおこすことがあります。
その際、カリウムや乳酸などとともにミオグロビンが分泌されます。

これは筋肉内の貯蔵酸素量が増えるなどの有効な面もありますが、
多量に分泌されるとクラッシュ症候群を引き起こすリスクとなり得ます。

『500グラムのボーダーライン』

筋肉や筋繊維そのものが固くなるということはありません。

筋繊維の中の筋原繊維と筋原繊維の間はサラサラの間質液で満たされ、柔軟性と平滑性を保っていますが、
怪我や筋肉の過労または不使用によって、
その間質液とカルシウムなどのイオン物質や老廃物、ブラジキニンなどの痛み誘発物質が混ざり合って
ゲル状になっている状態が俗に言う「筋肉が固くなる」「動かすと痛い」という状況です。

そのゲル状物質を押し絞るような施術では、筋肉を傷める危険性が高いです。

筋繊維は意外と脆く、とくに筋繊維に対して横方向には非常に弱く
約500グラムを超える負荷で部分断裂を起こしたり裂けたりします。

(ササミは指で裂けるが繊維をちぎるのは難しいことでイメージしやすいかと)

物理負荷で筋肉をほぐすとき、この500グラムのボーダーラインを超えると
内出血や上記のミオグロビン漏出を起こすリスクがあがります。

一般的に「揉み返し」と呼ばれるのも、これです。

cs60は各所の癒着を、その接着剤となっている
プラスの電気を抜くことで緩めるものと解釈しています。

それを圧力で裂いてしまっては、利点半減してしまうと思います。

500グラム以下でも、痛いところは痛いです。
それはcs60でしか得られない痛みであり、物理的な痛みではありません。

痛みがでなくても充分に緩み、効果が発揮され結果がきちんと出ています。

破壊しなければ回復しないような症状があるなら、あらかじめそのようにお伝えしますが、
いまのところそのようにお伝えしたことはありません。

「たった1回で!」というプレッシャーにこだわらなければ、
あえて破壊再生させる必要はなく、
ゆっくりと確実に回復に向かえるようサポートさせていただきたいと考えております。

《参考》

【ミオグロビン】

ミオグロビンは筋挫滅や強い圧迫を受けた筋肉が解放されるとカリウム、乳酸などと共に大量に流れ出し、クラッシュ症候群を引き起こす。
ミオグロビンやヘモグロビンのヘム色素は腎毒性があるため、急性尿細管壊死による腎不全の原因となる恐れがある。
※施術後に頻繁におしっこがしたくなるなどの症状はこれの一部だと推察されます。

【クラッシュ症候群】

身体の一部、特に四肢が長時間圧迫を受けると、筋肉が損傷を受け、組織の一部が壊死する。
その後、圧迫された状態から解放されると、壊死した筋細胞からカリウム、ミオグロビン、乳酸などが血液中に大量に漏出する。
発症すると意識の混濁、チアノーゼ、失禁などの症状が見られる他、高カリウム血症により心室細動、心停止が引き起こされたり、ミオグロビンにより腎臓の尿細管が壊死し急性腎不全を起こしたりする。

戦災、自然災害、事故に伴い、倒壊した建物等の下敷きになるなどして発症する場合が多い。
圧迫からの解放直後は、意識があるために軽傷とみなされ、その後重篤となり死に至ることも少なくない。
まれに、特定の筋肉を過度に酷使する運動を行うことにより発症する場合もある。

大相撲時津風部屋の序ノ口力士時太山がけいこで急死したケースでは、 親方がビール瓶で殴ったほか、兄弟子達から金属バットで殴られ、けいこでも暴行を加えられ、2日間で6人(延べ19人)から受けた行き過ぎたシゴキや集団リンチが、挫滅症候群を引き起こした可能性が高いことが指摘されている。
遺体を鑑定した結果、長時間にわたる殴打や圧迫で壊死(えし)した筋細胞から血液に漏出したミオグロビンやカリウムが高い値で検出された。挫滅症候群を示す症状だったため、これが死亡原因になったとみられている。
刑務所や精神科病院などで使用される拘束衣でも、結果的に同様の現象が発生する場合がある。
そのため、現在ではフィクションの作品のように、長時間に渡って、しかも多用されるような事は稀になっている。

【②ファシアの損傷防止】

ファシアの定義は国際的にも議論中です。

1つは「筋膜Myofasciaに加えて腱、靱帯、脂肪、胸膜、心膜など
内臓を包む膜など骨格筋と無関係な部位の結合組織を含む概念であり、
その線維配列と密度から整理される。」であり、
もう1つは「鞘、シート、あるいは剖出可能な結合組織の集合体で、
裸眼で肉眼的に確認可能な程の大きさがある。
そして、fasciaは皮膚と筋の間、筋周囲、末梢神経と血管をつなぐ、それら関連構造をも含む。」です。

簡単に言うと、
カラダの様々なパーツを包み保護しつつ、
パーツ同士の連携をとるための「結合組織(膜・繊維状組織)」のことです。

これがないとカラダをカラダのカタチとして維持できません。

ファシアは生まれた時は網目が均一で水分も多く非常に柔軟性に富んでいます。
赤ちゃんが柔らかい印象なのはこのためとも言えます。
加齢や運動の程度や怪我などの要因により、繊維が圧縮されたり絡んだりして硬化していきます。
結果として、動きに制限ができていき、各所の緊張が伴われるため、痛みを誘発することになります。

「ファシア=筋膜」という認識ではとてももったいないです。
全身の内外に亘り密接につながる結合組織なので、この全てについて柔軟性を保つことこそが「健康と若さの秘訣」とも言えます。

ファシアは損傷した内部組織を修復するために集まり保護する性質もあります。
打撲などの痕が腫れる要素のひとつですし、胃や腸に穴があいても内容物がそう簡単には漏れ出さないのは、ファシアが集まって壁になるからとも言われています。

残念ながらこのファシアのことは、医学界では手術の邪魔になる存在として扱われ、
特に研究がなされてこなかった歴史があります。
ですが、実はカラダの維持や活動のためには超重要な存在なのです。

圧の強い施術によると、先に述べた筋原繊維の損傷ばかりでなく、
このファシアそのものも損傷する危険があります。

施術後にスーっと肌を撫でたときにボコボコしたような感触があったり、皮膚の遊びを確認してみて動きが渋くなっていたら、ファシアの繊維が絡んで縮んでいるか、潰されて組織に張り付いているかのどちらかです。

また、強い圧の施術ですと、触れられない内部の組織周辺のファシアまで傷めつけてしまう危険がありますし、その損傷の確認は容易ではありません。

ファシアへの施術のベクトルは外から内ではなく、横あるいは内から外というのが正しいです。
そのため、ごくごくソフトな施術によって最大限の効果が期待されます。

わたしたちのカラダは皮膚をはじめ、様々な「膜」によって機能が別れ、また「膜」によって守られています。
細胞ひとつひとつも「膜」に包まれています。
細胞は核がなくても数時間は活動を続けますが、細胞膜がないと活動を維持することができません。
それほど大事な部分なのです。

だからこそ傷つけることなく
余剰プラス電位だけを排出させる必要性があるのです。

その3へ続く)

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